手術について

膝関節の手術

当院でよく行っている膝関節手術についての説明です。
当院受診のきっかけになればと思い作成しました。ご参照ください。(院長 中谷 剛)

人工膝関節全置換術(じんこうひざかんせつ ぜんちかんじゅつ)

人工膝関節全置換術 手順解説

変形性膝関節症や関節リウマチによって痛みを伴っている膝関節を、人工関節に置き換える手術です。
現在、日本では年間約9万人の方がこの手術を受けており、その数は年々増加しております。
保存加療の効果が薄い方や、痛みのせいで旅行やエクササイズなどのやりたいことが困難になってき始めた方、日常生活動作(階段昇降や、椅子からの立ち上がりなど)に困難を感じている方などがこの手術のよい適応です。
当院では、患者様の全身状態に特に問題がない場合には、全身麻酔下での手術を行っております。(全身麻酔については別ページ参照)
手術の傷は膝関節の前面で、長さは体格によってばらつきがありますが、通常12㎝程度です。膝関節の痛みを来たしている部分を切除し、関節の表面を金属に置換します。
当院での手術時間の目安は、40分~50分程度です。
手術の翌日より、荷重歩行訓練、関節可動域訓練が始まります。
手術前の歩行能力や筋力の状況にもよりますが、早い方は術後2週間程度でご自宅への退院が可能となります。ご高齢の方や、変形や痛みの為に歩けなくなってしまった時間が長い方は、筋力等も落ちておりますので、その分入院期間は長くなる傾向にあります。
よく、人工関節手術を受けたら歩けなくなるのではないか膝が曲がらなくなるのではないか、など患者様からご質問がありますが、決してそんなことはありません。
もともとの悪い膝を治し、自分の足で歩けて、痛みのない生活を取り戻していただく為の手術です。よく曲がり、痛みなく、バランスよく歩けるようになるまでしっかりサポートいたします!

人工膝関節単顆置換術(じんこうひざかんせつ たんかちかんじゅつ)

人工膝関節単顆置換術 手順解説

変形性膝関節症による膝の変形が、膝の内側(もしくは外側)に限局している方や、壊死の方などがこの手術の良い適応です。この手術も年々増加傾向にあります。
手術の傷は、膝関節の前面の内側(もしくは外側)で、長さは体格によってばらつきがありますが、通常8㎝程度です。
内側(もしくは外側)に限局している痛みの部位のみ切除し、表面を金属に置換します。
当院での手術時間の目安は、30分~40分程度です。
手術の翌日より、荷重歩行訓練、関節可動域訓練が始まります。
上記の人工関節全置換術より、骨を切除する範囲も狭く侵襲も少ない為、術後の痛みも少なく、術後1週間で杖も使わずに歩行が可能になる方も多いです。

関節鏡視下半月板縫合術(かんせつきょうしかはんげつばん ほうごうじゅつ)
関節鏡視下半月板切除術(かんせつきょうしかはんげつばん せつじょじゅつ)

半月板が断裂してしまったことで膝関節に痛みがある方には、この手術を行います。
手術は腰椎麻酔(もしくは全身麻酔)で行います。
膝関節の前面に数ミリの切開を2か所(もしくは3か所)作り、そこから関節鏡というカメラを膝関節内に挿入し、内部を観察します。
断裂している半月板は基本的には縫合した方がよいといわれております。半月板の断裂している部分に糸をかけ、しっかりと縫合します。
縫合術の場合、術後は一定期間の荷重制限期間を設けた後に、荷重歩行訓練や関節可動域訓練を行います。(切除術の場合は基本的に手術翌日から荷重歩行訓練を許可しています。)

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